日々の紫外線や雨風といった自然の影響を受けやすい屋根は、経年劣化が進むとひび割れや反り・錆やそれによっては穴あきが生じてきます。
屋根材によって寿命の症状は様々で、環境によっても異なります。
劣化してからの雨漏りに困らぬようにご自宅の屋根のリフォーム時期を見極めることや前もって工事の知識をもっておくことはとても大切なので、リフォームのタイミングや工事についてご紹介いたします。
リフォームのタイミング
屋根材によって耐用年数や劣化の症状は異なります。
まずはご自宅の屋根材を把握し、リフォームの時期を検討しましょう。
耐用年数(寿命)
①ストレート[15~25年]
メンテナンス時期[7~8年]
②トタン[10~20年]
メンテナンス時期[10~15年]
③アスファルトシングル[20~30年]
メンテナンス時期[20~30年]
④ガルバリウム銅板[25~35年]
メンテナンス時期[20~30年]
⑤瓦(いぶし・セメント・モニエル)[30~40年]
メンテナンス時期[15~25年]
⑥防水シート(ルーフィング)[20~30年]
メンテナンス時期[20~30年]
⑦野地板[20~30年]
メンテナンス時期[20~30年]
屋根材別の劣化症状
ストレート屋根
色あせ・苔の繁殖・欠け・ひび割れ・反りなどが挙げられます。
お手入れをしていれば耐用年数に近い年数はもちますが、これらの傷みを放置しておくとすぐに劣化は進みます。
屋根が水を含み続け、建材の耐久性がなくなっていきます。放置し続けた結果、内部の防水紙は傷んでしまい雨漏りの原因になります。
トタン屋根
色あせ・塗膜の剥がれ・錆や穴あきです。
定期的に塗装のメンテナンスを行わずにいると、色あせや塗装の剝がれが生じてきます。
さらにこの状態を放置しておくと、錆や穴が開いてしまうような状況になり雨漏りの原因に繋がります。
錆や腐食が進むと、台風などの自然災害によって屋根が飛ばされてしまい完全に修復することが難しくなってしまいます。
アスファルトシングル
藻や苔が生えてくる・表面の塗装剥がれ・剥がれと浮きです。
軽度であれば洗浄や一部張り替えで対処可能ですが、築20年以上経っている場合は専門の方に一度見てもらう必要があります。
ガルバリウム銅板
色あせ、色落ち・錆・屋根材の浮きです。耐久性が高いので、屋根をリフォームする際に多くの家で使用されています。
錆から始まる穴あきに注意し、錆のメンテナンスを正しく行っていれば耐久性の維持も十分に期待できます。
あと金属なので、屋根表面温度が上がりやすいデメリットはあります。
瓦
瓦割れ、ズレ・漆喰のはがれ・軒先と屋根面の歪み・藻や苔の繁殖です。
ちょっとした瓦の割れでも放置してしまうと、そこから雨水が侵入し建物本体を傷めてしまう原因になります。
防水シート(ルーフィング)
屋根材の下に敷く防水のシートで、別名ルーフィングシートとも呼びます。
屋根の表面部分に貼り付けているので、劣化症状を目視で見つけることが可能です。
劣化していくと防水効果が無くなり、雨水が入り込み野地板や天井などにも侵入していきます。
現在では、ゴムアスファルトルーフィングという耐久性や防水性も高くなった防水シートを使われることが多いです。
野地板
屋根仕上げ材の下地となるもので、屋根材と防水紙を固定する役割があります。
屋根の下に敷いてある防水シートのことで、瓦やストレートが置かれる屋根下地板のことです。
垂木という骨組みの上に野地板を乗せてさらにその上にルーフィングを敷いていきます。
屋根材と防水紙の下にあるため、普段の状態を確認できません。
屋根からの雨漏りに気づかず放置すると、野地板に雨水が染み込み腐食してしまいます。
葺き替え工事【メリット・デメリット】
屋根の葺き替え工事とは、これまでの屋根を解体・撤去して、新しい屋根にすることです。
屋根材だけでなく、野地板や防水紙といった下地も新しくできるので耐用年数を長くすることができます。
既存の屋根の上から屋根を被せる重ね葺き(カバー工法)よりも工期は長いですが、防水性や耐久性ともに強度が増すので今後も安心生活することができます。
メリット
屋根材をすべて取り外すので防水シートや野地板の下地まで劣化の進み具合を把握することができ、異変にも気づくことができます。
補修や細かいメンテナンスを行うことで、自然災害からの危険も防げますし耐震性の強度も期待ができます。
デメリット
大規模な工事になるため、費用がかかり工期が長くなります。
屋根材の廃棄や廃材が大量に出るので処分費用がかかり、もしアスベストを使用している場合には特殊な費用がかかるため約3~4倍高くなります。
葺き替え工事が向いている屋根
現在、瓦屋根を使用している
上から新しい屋根材を重ねることは難しいとされています。
屋根重量が増えることで建物に負荷がかかり、耐震強度が弱まるため葺き替えが適しています。
また、すでに重ね葺き(カバー工法)している場合にも同様のことがいえます。
雨漏りの経験がある
雨漏りしているということは、防水シートや野地板が傷み劣化している可能性があるため重ね葺き(カバー工法)に向いていません。
費用を抑えられるからといって、新しい屋根を被せるだけでは大変危険なので重ね葺き工事が適しています。
耐用年数を過ぎて、劣化が激しい
目視だけで、屋根材のズレや欠け・苔などの劣化が確認できる場合は下地の劣化も大いに考えられるので葺き替えが向いています。
見た目だけの修繕を行い古い部分の劣化を直さないということは、以後の修理やリフォームが高額になることもあります。
費用の安さを重視もしくは10~15年以内に家を転居・解体予定の場合や、今の屋根にアスベストが含まれている場合にはカバー工法が向いています。
しかし、今現在雨漏りの経験があり将来増改築する可能性があり地震の際によく揺れるといった場合には葺き替え工事が適しています。
葺き替え工事やカバー工法にはそれぞれメリット・デメリットがあるので、現在の家にどのくらい住む予定があるのかまずは考えてみてはいかがでしょうか。
現在の屋根の状況を判断し、お客様のライフスタイルに合わせてご提案させていただきます。まずはお気軽にご相談ください!
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お問い合わせ:立花工業株式会社 ☎080-7404-0035