屋根材には色々な種類や特ちょうがありますが、どの種類を選んでも経年劣化は避けられません。
ご自宅の屋根がどのようなメリットデメリットのある屋根材なのか理解しておくことで、メンテナンス時期やリフォームを行う必要があるのか見極めることができます。
屋根の寿命を知っておくということは、突然の雨漏りやシロアリの発生などによる高額なリフォーム代の発生を未然に防ぐことができます。
屋根材の種類や耐用年数をご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてみてください。
屋根材の種類
・ストレート屋根【カラーベスト、化粧ストレート、コロニアル】
耐用年数 約25~30年
屋根用に板状、波板状に作られた屋根材のことです。施工しやすく費用もおさえられますが、薄く加工されているのでメンテナンスを定期的に行い劣化に対応していく必要があります。
施工できる職人が多く、薄く軽量なので地震に強く価格が安いため人気があるスタンダードな屋根材です。
しかし、他の屋根材に比べると耐久性は強くないので防音性や断熱性はやや劣るといった特ちょうがあるということを知っておく必要があります。
塗装が経年劣化していくので、10年に一度はメンテナンスを行うといいでしょう。
耐久性が強くないということは、メンテナンスを行っていないと雨漏りの原因に繋がります。
屋根を作るために必要な屋根材である防水シート(ルーフィング)や野地板などに傷みがあった場合は、これらすべてを交換する修理が必要になる場合があります。
ストレート屋根の塗装工事だけだと約40~80万ですが、劣化が進んでしまい屋根をすべて新しく交換する工事(葺き替え工事)を行わなければならないとすると約60~200万ほどの修理が発生してしまいます。
もし現在の屋根材が2004年以前のものであれば、アスベストが含まれている可能性があります。
そうなると、特殊な処分費などが加わり更に金額は高くなってしまいます。
・ガルバリウム鋼板
耐用年数 約25~30年
アルミニウムや亜鉛、シリコンから作られた建物用の素材です。錆に強く、耐久性に優れていて高性能な屋根材です。
板状に加工された板金で、様々な厚さがあり色も豊富な金属屋根材です。防火性が高く、耐久性や対候性すべてにおいて性能の高い屋根材で変色や変形・劣化が起こりにくい性質があります。
総合的に優れている屋根材ですが断熱性や遮音性は低く、衝撃に弱いところがデメリットです。性能が高いため費用も高くなりますが、メリットは多いので選ぶ価値はあるでしょう。
しかし、耐久性が高いからといってメンテナスをしなくてもよいわけではなく、劣化しにくいというだけです。
熟練した技術が必要ですが、メンテナンスは約15~25年で行うといいでしょう。
・アスファルトシングル
耐用年数 約20~30年
アメリカなど海外では一般的に使用されていて、デザイン性があり軽量で高機能です。屋根材と防水シートが一緒になったような材質です。
防水性が高く防音性もあり、ストレート屋根より半分ほどの重さでとても軽いため耐震性にも優れています。屋根の傾きが緩い土地で、地震が少ない地域に向いている屋根材です。
しかし軽量のため、強風の影響は受けやすく苔や藻などが比較的発生しやすい傾向にあります。
あと日本では施工できる職人が少ないので、業者選びは慎重に行う必要があります。
・トタン【別名 瓦棒】
耐用年数 約10~20年
施工費を安く抑えたい方に向いている屋根材ですが、メンテナンスを行うのは約7~10年ほどなので短いスパンで行う必要はあります。
軽量で耐震性に優れていますが、断熱性や防音性は期待ができないデメリットがあります。
金属なので錆びやすい傾向があり、塗装のメンテナンスは必須です。
現在では金属の屋根というとガルバリウム鋼板なので、トタン屋根はあまり見かけなくなりました。
導入しやすい屋根材ですが、耐久性が低いことや塗装や錆を取るメンテナンスはどの屋根材に比べると大変コストもかかるので今後のことを考えるとガルバリウム鋼板を選んでおくとメンテナンスの回数を減らすことができるでしょう。
・瓦
耐用年数 約50~60年
①日本瓦(陶器瓦)
耐久性が高く、メンテナンスのコストが安く抑えられます。耐久性や遮音性、断熱性に優れていて塗装メンテナンスが不要です。
施工は専門の技術者が必要ではありますが、破損した場合は1枚単位の交換が可能です。
②セメント瓦(工場などでセメントを使って屋根の形に作られた屋根材)
原料がセメントであるため、安価に瓦屋根の良さを取り入れることが可能です。
日本瓦同様に断熱性や防音性が高いのが特ちょうですが、耐久性は低く重さがあるため耐震性が低いことがデメリットです。
あと、塗装が剥がれるとセメント部分が剥き出しになってしまうので定期的なメンテナンスが必要になってきます。
剝き出しになっている状態を放置してしまうと、紫外線や雨風などの自然災害によるダメージが瓦に影響を与えてしまいます。
保護している塗装がないと苔やカビが発生しやすくなり、セメントだとヒビ割れや欠けの原因に繋がり雨漏りへと発展してしまいます。
屋根材を選ぶポイント
価格:価格が低いのはストレート屋根、トタン屋根
耐用年数:日本瓦、鋼板は長い
デザイン:アスファルトシングルはデザインの自由性が高い(軽量なため加工しやすく、どの屋根材よりも多くの色を選べる)
まずはご自宅の屋根材を把握し、メンテナンス時期を検討しましょう。
重視したいポイントを考えること、住居地域の特性や予算を考慮し、必要あらば屋根の種類を検討していくといいでしょう。
リフォーム注意点
忘れがちですが、リフォーム費用の中には足場代も含まれます。およそ約15~20万ほどかかるため同じく足場を必要とする外壁リフォームを同時に行うことをおすすめします。
必ず住居の勾配を確認を行ってから屋根材は決めることと、屋根材によって水はけの性能は異なるため必要な勾配も違います。
屋根材を変更する場合はご自身だけで決めず、業者と相談しながら決めていきましょう。
まずはご自宅の屋根がどのような状況であるか確認することが大切なので、ぜひご相談ください!
こちらも参考にしてみてください!「屋根修理業者の探し方」
お問い合わせ:立花工業株式会社 ☎080-7404-0035